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MINIはアンダーステア?? 2004/07/27(Tue)
MINIはよく「アンダーステアだ!」と言われますが、MINIのようなFFの2Box車は構造上前輪荷重が大きく、前輪タイヤの負担が大きくなります。
下図を参照下さい。

理想的な重量配分は「50:50」と言われるのは前輪・後輪とも同程度のスリップアングルを発生させ快適・安定したコーナリングを目指すものです。
一方MINIの前後荷重は空車時で約「62:38」の割合になっているようです。
3Box車は後車軸より後側の質量が2Box車のそれより大きく、旋回時には慣性モーメントが大きくなり後輪のスリップアングルが付き易くなります。
さらにリアはトーインに設定されており、スキーで言えば最初からエッジングが効いているようなもので、少々の力ではズレが発生しません。
予めスリップアングルが付けられているMINIは小さなコーナリングフォースではテールが押し出され難いこともアンダーステアの一因になっていると思われます。
そういう訳でMINIは構造的に他車種よりスリップアングルが付き難く、前輪に頼ったハンドリングになり、無理に曲げようとハンドルをこじり、そしてアンダーステアになってしまうのです。

私はスリップアングルを良く話題にしていますが、まだ体感していない方には次の方法をお勧めします。
MINIのリアトランクに70Kg程の重りを積み走ってみることを!
こうすることにより、MINIはかなり「50:50」に近づきタイヤの特性が解るはずです。

こういうMINIの特性を知り、快適なドライビングを求めるのであれば、スリップアングルが発生し難い超扁平タイヤ(私的には50%以下)は無用のものとなります。