純子のお部屋


2月29日

うひょひょ〜、やんごとなき事情により、長らくHPを更新していませんで、申し訳ありませんでした。 お元気ですか〜?

今日はうるう日ってことで、たくさんリンクのページにアップさせていただきました!

colacacoさんのよもやま通信、yamaさんのモロッコ旅のまよいかた、HachinekoさんのHachineko's Homepage、YummyさんのIt's Yummy!です。
興味のある方はリンクのページからど〜ぞ!!

弘也さんから
『毎日、HPにアクセスさせて頂いてますが日記が更新されていないのは休憩でしょうか。体など壊していなければ良いのですが。いつも辛辣な意見、楽しみにしています。復活の日を待っています』というメールをいただきました。

ん??『し・ん・ら・つ??私って辛辣な事書いてたっけ??』と思って聞いてみたら、

『辛辣な意見の件ですが、なかなか今の日本人であそこまで自分の意見?に自信を持って発言できる人って少ないのではないでしょうか。すべての日本人がいろいろな事に無関心すぎる気がします。そういった意味で純子さんの意見は読んでいて爽快です』というお返事がきました。

な〜んだ、そうっすか。「しんらつじゃなくて、そ・う・か・いなのねーー!」とすっかり気を良くしての復活でございまーす。

イエメン帰りの恵美さんから
『イエメンは想像以上にすばらしかったです。一言では上手く言い表せないくらい、私にとって、“心温まり、安らぐ、幸福のアラビア”でした。どの町も1ヶ月以上経った今でも鮮明に思い出せるほど、印象深かったです。それは、きっとすべての町で人々の温かさに包まれた旅だったからでしょう。
特にサナアは本当に居心地が良く、(他の町は注目されすぎましたからね)純子さんが住んでしまったのが、しみじみと分かりました。
一番感動したのは「人々の祈り」でした。もともと宗教色の強い国は好きなのですが、祈る人々の姿を見て、心揺さぶられたのは初めてでした。
なぜか、心臓がどきどきしました。祈る人々があまりに美しかったから。 宗教については純子さんのHPでも度々触れられていましたが、日本では宗教心や祈りというと、新興宗教のイメージもあり、私にとってはあまり良い印象はありません。(もちろん、きちんとした宗教もあ りますが)
イスラム教について、日本人はあまりに理解に乏しいような気がします。「目には目を、歯には歯を」的な野蛮なイメージや「禁酒・禁豚肉」「一夫多妻制」など表面的な非文明的を示唆するようなイメージしか与えられていないのが、本当に残念でなりません。悔しいです。』

私もこのことに関しては、イヤという程、そういう風に感じていましたが、いろんなことに無関心すぎる日本人が多い中、一人でも多く恵美さんのような考え方ができるようになる人が増えることを願うばかりです。

さて、すっかりイエメンとも離れてしまっている今日この頃だけど、『イエメン生活で大変だったこと』を思い出してみようと思う。

イエメン生活では、大変なことも、そんなに大変だとは私自身は思わなかった。人間どこへ行っても住めば都であると思う。

よく、「イエメンなんか行って大変だったでしょ〜?」と聞かれるけれど、私本人は「いや、別に」ってな感じなのだ。でも、そうは言ってもやはり大変だと思うこともあった。

最もたいへんだったこと、それは、ズバリ「水まわり」である。
水がいつ出なくなってしまうかっていう恐怖が毎日あったし、一番コタえたのは、2回目に引っ越しした家では、冬だったのにお湯がでなかったのだ。そこに入居する前は、大家さんに「ちゃんとお湯は出ますか?」と尋ねたのだが、「ソーラーだからちゃんとでるよ」と言われて、その場で確かめたかったのだが、水を止めていたので、その時には確認できなかった。ちゃんと水が出てから確認して引っ越せば良かったのだが、まぁ、お湯が出ないとは私も思わず、引っ越しして第一日目、ぬわんと、水は出るがお湯がでない〜〜!

アラブと言ってもサナアは高度2300mに位置しているので、冬はかなり寒い。お湯がでなけりゃ、シャワーも浴びれないじゃな〜い!と早速、裏に住む大家に文句を言いに行ったのだが、相手にしてくれない。
「ちょっとぐらい浴びなくてもイイじゃないのさ」ってな感じである。 どうやら、ソーラーシステム自体が壊れていたようだ。が〜ん!旅行なら2〜3日シャワー浴びなくても平気だけど、これから住むのに、でないとなるとど〜すんの?って頭が真っ白になった。

それでも気を取り直して 大家に「じゃあ、一刻も早く直してください」とお願いしたのだが、修理には相当の時間を要する。例えば、3日で直ると言われたら、3週間はかかると思った方が良いのだ。ううむ、これはおそらく長期戦になるだろう・・・と腹をくくった。実際、大家は修理屋さんに頼んでくれたようだが、「その修理屋さんがいつ来るのか判らないし、ドイツ製のソーラーなので、部品を手に入れるのにも時間がかかるしなぁ・・」と悠長なお答え。

そこで、私は考えた。
まず、大きなポリバケツを購入し、そこに水を溜めて、街で売っているお湯も沸かせる小さな電熱線を買ってきて、それでお湯を沸かすというアイデアだ。しかし、小さい電熱線なので、お湯が沸くには1〜2時間ほどかかるのが欠点だったが、そうも言っていられない。そしてやっと沸いたお湯をバスタブにバケツで何回も汲んで入れての入浴だった。
そんなことをしている私のところに丁度、遊びに来てくれたまりーや母には、そんなオフロには入れられない。 だからホテルに泊まってもらったが、そんな私を母はかわいそうに思ったそうだ。

実際にさすがの私も自分で自分がちょっとかわいそう・・って思ったけれど、1ヵ月もしたらやっと修理もしてくれたし、そんな経験も日本じゃできないなぁなんても思ったりもした。

結局、イエメンでは3回引っ越ししたけれど、「イエメンでの家を借りる際の常識」っていうのも判った。

これが日本とは全然違うから面白い。
まず、日本では借りる際には、キチンと整備されて、壊れたところも直してから貸すってのが常識だけど、イエメンじゃそんな常識はない。例えば、100%と言っていいほど、イエメンのトイレ関係は、借りる際に壊れている。水洗の洋式トイレとアラブ式(和式に近い)のがあるのだが、水を流す装置が壊れていて、直してもらってもすぐに壊れるので、結局、私はいつも、バケツに水を汲んで流すというアラブ方式でやっていた。

それにアラブ方式のトイレでは、トイレットペーパーは使ってはイケナイのである。それを知らない私はいつもトイレットペーパーを使っていたのだが、ある日、私の家をチェックしにきた大家にトイレットペーパーを使っているのが見つかってこっぴどく怒られた。
ごめんなさーい、知らなかったんです。

それから、借りる際には、前に借りていた人は普通掃除をしてから出ていくもんだと思っていたけど、イエメンじゃそんなことはしない。出ていく人は汚くしたそのまま出て行って構わないのである。だからいつも引っ越しする時は、荷物を入れる前に大掃除をしなければならない。それはそれは汚いのである。だから、キレイにしない内は、荷物も運べないのだ。と言っても、たいてい置いてある掃除機も相当古いか壊れているので、たいした掃除はできないのだが。

それと、値段はたいてい大家との直接交渉である。アラブ特有の交渉が大事なので慣れてきた3回目の引っ越しでは大家に「泣き落し作戦」も決行してみたりもした。
『私は日本人だけど、学生で現金もそんなに持ってきてないんです。(イエメンでは現金勝負の国だから、カードなんかは使えない)普通、イエメンにいる日本人は、大使館とか商社の人達でその人達はちゃんと会社とか国から家賃を貰っているから高い所に住んでも家賃は払えるけれど、私は、イエメンにアラビア語を勉強するためにお金を貯金して来たので使えるお金は限られているんです。だから月々300ドルということだけど、そんなに払えません。もう少し安くしてもらえませんか??』と涙ながらに訴えてみた。
そ〜すると、その大家は今までで一番いい大家で、『自分も学生時代にイギリスに留学して大変だった経験がある。君を見ていると、そのころを思い出すなぁ。そうか、そういうことなら、50ドルまけてあげましょう!』と言ってくれたのである。

そんなこんなで、私はすっかりアラブの交渉が身についてしまった。いいのやら、悪いのやら・・。


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