純子のお部屋


7月30日

サナアでは、連日、雨が降っています。こちらは今時期、雨期なんですが、日本の梅雨のように一日中雨が降り続くという感じではなく、雲がでてきたなぁって思っていると、いきなりの雷とともに、ば〜〜っと雨が降ってくるのですが、それは1時間も続かないことが多いですね。やはりイエメン人もサウジ人同様、雨が大好きだそう。日本では、「雨女」とか「雨男」とか言われることもあるぐらい雨は貴重がられるというよりも迷惑がられていると言うと、「どーして??雨はイコール水なんだ!!」と言っていました。考えてみれば確かにそうですが、日本のようにほとんど水には困らない国に住む人には考えられないような発想だなぁって思いました。サウジのように砂漠ばかりの国ではないイエメンと言えども、やはりアラブの国です。私も日本では、雨は嫌いでしたが、イエメンではイエメン人同様、「水はと〜っても貴重なもの」という認識をひしひしと感じさせられている毎日なので、雨が降ることについては、いまだに好きじゃないけど、感謝はしているという日々です。日本でも、水は節約していたつもりですが、イエメンではもっともっと気をつけています。例えば、歯を磨く時も日本にいたときよりも更に気をつけたり、食器を洗う時もシャワーを浴びる時も水をなるべく使わないようにと気を遣けているのです。
思った通り、太陽はイヤというほど浴びるので、イエメン人も太陽には魅力を感じないみたいだけど、 多くのアラブ諸国同様、「月」も大好き!「月」はアラビア語では、「カマル」なんですが、イエメンで作っているティッシュにも、「夜空に浮かぶ三日月とイエメン建築の絵」が書いてあって、そこには、『私達と月は隣人です』と唄ってあったりします。この「カマル」は、同時に「月のよ〜に美しい」という意味もあるんです。
アラビア語では、「美しい」という表現は、「ジャミール」と言うのですが、イエメン独自の方言で面白いなぁって思ったのは、「ゴムリア」という言葉です。写真館でも写真を載せているけど、あの美しい「カマリア窓」は、イエメンでは、「ゴマリア」と発音されているのです。つまり、「ゴムリア」というのは、『「カマリア」みたいに美しい人』ってことになるんです。それに、アラブの代表的なお菓子(Sweets)を総称して「ヘルワ」って言うんですが、それにかけて、「美しい人とか物、愛すべきこと」なんかも「ヘルワ」って言うんですよ〜。アラブ世界に共通かどうかは判らないけど、イエメンでは、この「ヘルワ」っていう表現を使うとき、たとえば、『あの子は、と〜ってもヘルワ!!』と言いながら、口にこぶしをくっつけて、それから、投げキッスみたいな動作をするのが通例みたい。これは女性に対しても使われるし、赤ちゃんとかカ〜ワイイといった表現をします。コレは私も気に入ってしまって、お気に入りのものがあったりすると『あれはと〜ってもヘルワ!』といった風に使っていま〜す。

さて、アラブ世界には、「ライラ・マジュヌーン」または、「ライラとガイル」と呼ばれる、ロミオとジュリエットに匹敵するラブロマンスの話があるんです。この「マジュヌーン」というのは、もともと「気が狂った」という意味なのですが、ここでは「気が狂いそうな程、恋におちてしまった」という意味で使われています。つまり、『ライラに気が狂いそうな程、恋におちてしまったガイルのお話』なんです。
どんなお話かというと、想像はつくでしょうが、ライラはお金持ちの家庭で、ガイルは貧しい家庭の男性。ガイルは、道を歩いているライラに一目惚れしてしまった。ガイルはライラに情熱的な詩を書いて送り、そして、ライラの方もガイルを好きになったが、当然のごとく、お互いの親は大反対。とうとう、二人は心中してしまうという悲しいお話です。この話はとても有名だそうで、例えば、ムハンマドという男性が、ファートマという女性に対して、「君のことが気が狂いそうに好きなんだ!」というような時、「ファートマ・マジュヌーン」という感じで使うのだそ〜な。ホントにアラブ人って情熱的ですねぇ〜。

ところで、サウディーのRaidさんから、『純子さんはサウジに行った時僕はその時(2月〜3月、リヤードにいった、そしてアラブ世界のノーベル賞の授賞式開催はテレビ(生中継)で見ました、、、、ん〜凄い凄い、、やぱりお父さん立派、日本人としてはもちろん、アジア初受賞者となったわけ、、、尊敬しています。』とのメールをいただきました。ど〜もありがとう。私がリヤドに居たとき、Raidさんもリヤドにいらしたんですね!なんだか不思議な縁を感じてしまいます。それから『もう、僕達は友達です。サウジアラビア(アラブ)では、、諺にもあるとおり(友達はお母さんが生まれてない兄弟)、、、、日本語で意味を通じるかな〜』とのことですが、何となく言いたいことは伝わります。「お母さんは違うけど、兄弟の様な仲」ってことですよね?そう言っていただけるのは、一つの信頼関係が前提としてあるワケだから、私も非常に嬉しいです。



7月29日

いやはや、知らなかったのですが、今週は学校が休日なんだそうです。前もって知らされていなかったので、ジタバタしてしまいましたが、せっかくのお休みです、どこかに行かない手はない!と思ったのですが、今時期、ホデイダやハドロマート、アデンは暑いのでやめにして、再びマナハ周辺の旅行者が普段行かない地域をじっくりと探索してきました〜。いろんなことがあったんだけど、そのお話しはまた書くことします。今、帰ってきたばかりで、まだ頭の中で整理できてないんです。

お休みの2日目、洗濯でもしようと思ってたまった洗濯物を洗い終えた時、電話がリーンリーンと鳴ったのででてみると、ぬわんとりょーこさんからのお電話。丁度予定がなにもなかったので、早速、サナアでお会いすることにした。りょーこさんのホテルまでお迎えに行きその後、最近できたフールレストランで食事をしていたとき、一人のイエメン人が、私に向かって「おぉ〜、君の友達は美しい!!ぜひ、君のお友達とお話しがした〜い!!」とわめえていた。うひょ〜、随分と積極的だこと。私は一人で歩いていてもそんな貴重なお言葉は言われたことがない。そんなこと私に言わないで直接本人に言えよなぁ〜って思いながら、「はいはい、ど〜ぞ」といって席を譲ると、うれしそうに席に座って話を始めたのだが、食べている最中だったし、あまり相手をしてあげなかったら、「それじゃあ、さよなら」と言って帰ってしまった。オイオイ、積極的な割には、随分とあっさりしているんじゃないかと思ったが、もちろん、ひきとめはしなかった。
食事の後は町中をぶらぶらしてから、私のふる〜いお家へご招待。なんだか、メールのやり取りだけで会ったことがないのに、いきなり、イエメンで「オフ会」をするなんて何だかとっても不思議というかなんというか。でも、イエメンに来る前にお願いしてしまった「蚊取り線香」をちゃんと持参してくれたんですよぉ〜。(ホントにありがとう)家では、前日にサウジに住んでいたことのある方からいただいたサウジのコーヒーとデーツを食べながら大いに話が盛り上がった。ふっと気付くともう11時半!りょーこさんが泊まっているホテルまで彼女を送りがてら、りょーこさんがホテルの部屋がウルサイと文句を言ったら、スウィートルームに変えてくれたというので、ホテルの部屋を拝見しに行くことにした。ホテルの部屋はなかなか豪華。机の上には、パンまで置いてある。(後で判ったことなのだが、そのパンは、ホテルのオーナーの息子が本当はその日にその部屋に泊まることになっていたらしくて、その息子のために用意していたものだったらしい) りょーこさんを送ってから、さぁ、そろそろ帰ろうと思ったら、フロントの人が「もう、12時なので、今から女性一人でタクシーで帰るのは、危ないよ」と言って、おもむろに自分の車のキーを取り出した。え??まさか、自分の車で送ってくれるのかしらん?って状況を把握するのにしばらくかかったが、どうやらそういうことらしい。こういう親切は、イエメンに来てからもいろいろと受けたことがあるが、まさか自分の車で送ってくれるなんて・・・と信じられないぐらいの親切にとても感謝した一日だった。・・・とイエメンオフ会報告でした〜。

ところで、この前、ちゃあさんが言っていた、「お母さんやシスターの名前を言うのはアイブなのか??」ということについて聞いてみました。イエメンでは、『お母さんの名前はダイジョーブだけど、シスターの名前を口にするのはアイブ』なんだそうでーす。これについては、ほかのアラブ諸国では違いが見られるかもしれないですね。ご存じの方はぜひ教えてくださいませ〜!



7月24日

送った荷物の中に入れたまま、いっこうに届く様子がないので、到着を待つのももどかしくて、思わず、ディアナ・ハッダのテープを購入して、ますますアラブにどっぷりと浸かりながらコレを書いているアラビア純子です。それにお友達になったモナ(11歳)から貰ったアムル・ディアップの曲も聴いて踊りだしてたりもしています。最近は身体の調子も落ち着いてきて、精神的にハイになっているのかもね。
ところで、突然ですが〜(いつもだろ〜〜)、この「純子のお部屋」を少々模様替え(?)することにしました。と言っても、あまり変わらないかもしれないけど、メールのご紹介をホントにトピックスのみとさせていただいて、メールをいただいたすべての方を紹介するのをやめにしたいと思います。というのも、イエメンにいる間は、イエメンでアラビア純子が見て、聞いて、食べて、体験したいろんなことをお伝えしていきたいなぁって思っているのです。いいでしょ〜かぁ?(といいつつ、もう今日から、そういうことにさせていただきま〜す)

さて、この前、バーバルヤマンの前でゆでたポテトがホカホカでおいしそうだったので食べてみることにした。ポテトを売っていたのは、モナちゃん(11歳)とイブタサームちゃん(12歳)の二人。彼女らは、日本人と話ができるのが嬉しいのか、「ここに座って」、とか、「飲み物は何がいい?」とかいろいろ世話を焼いてくれる。しばらくすると、モナが、レモンジュースを買ってきてくれて、ポテトを辛いタレ(サハーワックというガーリックとトマトとビスパスというチリペッパーをミキサーで混ぜたもの)につけて美味しくいただいていた。 ハッと気付くと、私の周りは、ものすご〜い人だかりができていた。アバヤを着ている日本人が道端でポテトを食べているのが珍しかったのか、みるみるうちにますます人が増えて、バーバルヤマンの前はただでさえ、人が多いのに、混乱状態に陥った。私は食べかけのポテトを口にできないほど、みんなが一斉にこちらをじ〜〜〜っと見ている。ハッキリいって見せもの状態。
おまけに、ガキが一人、「日本人なら、カラテだよね〜!」と言いながら、「あちょ〜!!」と奇声を発しながら、空手(というより、カンフー)のモノマネまで始めちゃったから、ますます混乱状態。とうとうバーバルヤマンの前は人だかりのせいで、車が立ち往生して交通渋滞に陥り、近くにいたポリースに、「交通の邪魔になるから、もう行きなさい」と言われる始末。 でも、「まだ、ポテト食べているんだけどぉ〜」って言うと、モナが、「ダイジョーブ、ダイジョーブ、もっとココにいてもダイジョーブだから、ここにいて」と言ってくれて、周りのみんなもそうそうってうなずいていた。日本人ならこういうとき、警察の言うことは、結構素直にきくもんだと思うけど、そこはイエメン、さすがだなぁ。
しばらくすると、人だかりも次第におさまってきた。となりにいたおじさんが、私が持っていた辞書をパラパラとめくりながら、「ご迷惑をおかけしてすみません」という項目を指差した。「どうしてそんなこと言うの?」と聞くと、「いっぱいの人が集まちゃって、気分を害したのでは?」と言う。
驚きはしたけど、気分を害したワケじゃないので、「むし、むしけら」って言っておいた。 う〜む、こういうのって、何だか今まで体験したことがないような不思議な気持ちがした。少女二人は優しくて私を何かと気づかってくれた。 となりのおじさんも私の方こそ迷惑をかけたような状態だったので、何だか、申し訳なく思ったのにもかかわらず、謝られて恐縮してしまった。こういうのがイエメン気質なのかもしれないなぁ。

さて、この話しには、後日談があるのですが、日本大使館に行ったとき、フリーでガイドブックを書いているという「地球の歩き方」のライターさんに会いました。その人に、「この前、バーバルヤマンの前にいませんでしたか?どうもアバヤを着ているけど、あの肌の白さは日本人かな?って思っていました」と言われて、うげ〜っ、あの人だかりの中に、いたんですね〜。それなら、声かけてくれれば良かったのに〜と思いましたが、それよりもあの混乱を見られていたのかと思うとちょっと恥ずかしかったです。
そのライターさんにビザ延長のためのHIV検査の方法を尋ねられたのですが、ウソ教えちゃいました。ごめんなさい。1ヵ月以上滞在する場合は、HIV検査を受けることが義務つけられているのですが、金額が550リヤルなのに500リヤルって言ってしまいました。もし、見ていたら、ご連絡くださいね〜!

ちゃあさんから、『アイブのお話おもしろかったっす。結婚前の化粧はアイブである、ってい るのカタールでもそうなってくれないかしらと思っちゃいますよ。私は日本でも普段化粧 をしないのですが、カタールでも日焼け止めのファンデーションだけでいると、すっ ぴんでいるのがアイブであるかのように見られます(特に女の子たちに)。たしかに〜 、私の顔はきれいじゃないさ。でも化粧したところできれいになるっていうの?この 私が???もうあきらめてるんだから構わないで頂戴!って感じっす。あと、奥さんの名前を他の男性の前で言う事がアイブについて。奥さんに限らず、男 の子はお母さんの名前も人前で言いません。----SISTERの名前はどうなんだろう?そ う言えば知らない。お母さんの名前を言っちゃいけない、という事を聞いていたので SISTERの名前はあえて使わなかったけど。』ってアイブについての感想をいただきましたが、カタールでは結婚前とか関係なく化粧バリバリなんですね!国によってアイブの感覚が異なるなんて面白いですね。お母さんの名前もシスターの名前も言ってはいけないのかぁ。これについては、後で確認してみますね。

それから、ネパールみゆきさ〜〜んメールだしたんだけど、アドレス間違っているみたいで戻ってきちゃいましたので、これを見ていたら、メールくださいませ〜〜!


前のがみたいよ〜ってな方は こっち