memo back next デイヴィット・シルベスター「肉への慈悲 フランシス・ベイコン・インタビュー」


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あなたの作品は何かを語るものだと解釈される傾向があるのは、
人々が好んで芸術作品の中に物語を見いだそうとしており、同
時代の芸術が表現する物語にかなり飢えているためでしょう。
だから、あなたが描くような絵を見れば、物語を作り上げたい
という大きな誘惑にかられるのです。


ええ、きっとそうでしょう。                


ジャコメッティの場合も、同じようなことが起こりました。彼 
の人物像は実存的人間として解釈されがちでした。      


ジャコメッティはそのことをどう思っていたのでしょう。   


彼はばかばかしいと思っていました。自分は見たものをコピー 
しているだけだと言っていました。             


その通りです。                      


そうは言っても、彼は自分で見たものを単にコピーしていたわ 
けではありません。ひとつには、見るという行為、とりわけ自 
分を見つめている人を見つめ返すという行為にまつわるとても 
複雑な感情を、作品という形で具現しました。あなたの絵が、 
対象の姿かたち以外に何と関わっているのか、話してもらえま 
せんか。                         


私の心理状態です。それは、ユーモアのある言い方をすれば、 
うきうきする絶望とでもいう気分です。」          

F・B=フランシス・ベイコン D・S=デイヴィット・シルベスター

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